早いものでもう大晦日ですね。今年も残すところあと数時間となりましいた。
私にとっては公私ともに大変充実した一年であり、4歳になる息子のことやスクールの事含めて周囲の皆さまに温かく支えていただいた一年でもありました。この場を借りて感謝申し上げます。
ドッグトレーナーとして振り返ると、例年以上に多くの飼い主さんとワンちゃんと出会えたのが私にとって何より嬉しい出来事と言えます。
その中でも特に印象に特に残ったのが、ボーダーコリーりん君・飼い主さんとのレッスンです。

「こんなに褒めて育てているのにどうして愛犬と良い関係が築けないのだろう?」
「良いことをしたらたくさん褒めて、悪いことをしたら無視をしているし、叱ってもいるのに何故?」
「本には褒めて育てましょうと書いてあった。YOUTUBEを見てもみんな同じ事を言っている。だけど私の言うことを聞いてくれない。」
そんな愛情溢れるママさんと、片やヤンチャ盛りできかん坊のボーダーコリー・りん君です。
お家の中では甘噛みから本気噛み。そして飛びつき。
お散歩では拾い食いに引っ張り&車追い。当然、家でもドッグランでも呼び戻し不可。
こんなに褒めているのに・・・どうして?
カウンセリングはこんな調子ではじまりました。
その後はたくさんのレッスンを重ねながら、ママさんがりん君への理解を深め・・・





今では上記画像の通りです。もう私の説明は不要ですね。
りん君の表情を見ても、良い関係がママさんと築けているのが分かります。
それではナゼ私にとって今年一番印象に残ったレッスンだったかと言うと
それはママさんの気持ちが昔の私そのままだったから。
愛犬のことが大好きだからこそ、想えば想うほど行動は空回り。
結果、犬の気持ちに対し安易に迎合する飼い主となり、次第にリーダーシップを失っていく。
「褒めるは気持ちを伝える一つの手段」なのに「褒めることしか出来ない」飼い主となる。
そんな時代が私にもありました(遠い目)。だから飼い主さんの気持ちが痛いほど分かる。
確かに褒めて育てるは大切なこと。でも我々にはもっと大切にすべきことがある。
(かと言って叱る・怒るじゃありませんよ)
そこに気付き、ママさんがりん君に対しやるべきことを実践されたから、上記の関係性があります。
ママさんもりん君も良く頑張りましたよ。
ドッグトレーニングの正解は本でもネットでも近所の声でもなく、いつだって目の前の犬が教えてくれます。
今年一年、たくさんのワンちゃんが私にそう伝えてくれました。
「本なんかで勝手に決め付けないで、きちんと私の今の気持ちを読み取ってね」と。
きっと「生きている」とは、そういう事ではないでしょうか。
私は来年も変わらずに、犬と言う名の素晴らしい「生きもの」と向き合っていたい。
素敵な一年に感謝。そして来年もよろしくお願い致します。